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WEB版「ミュージシャンのための簡単なギター調整」
http://www.geocities.jp/egoperation/

DVD版「食卓でできるギター調整」
http://www.rittor-music.co.jp/hp/books/guitar2_data/06217304.html

も参考にして下さい。


07年09月「ベースプレート(パワープレート)についての考察」
07年10月「電源ケーブル(うなぎケーブル)についての考察」
07年11月「実戦的ブリッジ調整 別バージョン」
07年12月「ピックアップの極性を反転する」
08年 1月「HotCake勢揃い」
08年 2月「WahWah研究」

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弦高を考える  その1~その4

*** 1円で入手できるゲージ ***

弦高について少し考えてみようと思います。

まずその前に弦高の測り方です。

一般的なのはフレット上に正確な定規をたてて、フレット上面と
弦の下側との隙間を読み取ります。
みる角度によって違いが出てしまいますので、正確な数値を得られ
る見やすい位置を覚えて下さい。

弦高を測るもうひとつの方法に隙間ゲージをフレットと弦の間に差
し込むというものがあります。コツが必要ですが、差し込んだ時に
弦が触れるか触れないかぐらいのものをその隙間の数値とします。

これには厚さがわかっている板状のものなら何でも使えます。
たとえば1円硬貨。これの厚さは約1.5mmです。1円で入手できる
隙間ゲージというわけです。

同様に100円硬貨は約1.7mm厚です。

10円硬貨は新品のときは一応1.3mm厚らしいのですが、変形が激
しいのか、実測では1.5mm厚付近のものが多いです。
また500円硬貨は1.8mm~2mm厚らしいです。旧型と新型では
微妙に異なっているそうです。

日本の硬貨は直径などははっきり決まっているのですが、厚さに
関しては規定が無いようです。

実測では1円硬貨と100円硬貨の厚さが安定しています。

他に厚さがわかっている板状のもの・・身近にあるものでは
ピックがあげられます。

.71とか.88とか1.14とか書いてあるものがあります。
これを測ってみると結構正しい数値を示します。
(たまに全然駄目なものもありますが・・・・)
僕は厚さ0.88mm~~1.14mmのものを便利に使っています。

また1枚だけでなく複数枚を組み合わせるといろいろな厚さを
得る事が出来ます。
たとえば.96と.71を重ねて1.67mmを得るというような事です。
絶対に正しいかと問われれば「そうではない」と答えるしか
ありませんが、目安としては充分に使えるものだと思って
います。

注意としては出来るだけそりの無いものを選ぶようにして
下さい。
そっているものはきちんと重ねる事が出来ません。


               (つづく)
*************************************
その2
*** 弦高を下げられない ***

よくある質問は、弦高を思ったように下げられないという
ものです。弦高を低めにセットするとビリ付きが出てしまう事が
往々にしてあります。
このような場合、チェックするのはネック、フレットの状態です。
フレット上面で直線性が出ていないと思うようにはいきません。
特にハイフレットになるに従ってビリ付きが出るようなときは要注意です。
それらのときの状態は図のようにハイフレット部が盛り上がっていることが多いです。

もりあがり

(画像クリックで拡大)

これは、多くの場合、トラスロッドでは修正できません。
根本的な解決策は一度フレットを抜いて、指板面を修正し、もういちどフレットを打つ事ですが、かなり大変な作業です。
もしフレットの高さが充分に残っているときには、注意深くフレットの擦り合わせをすればある程度解決する事が出来ます。
僕が所有するギターでこの傾向のものが何本かありましたが、フレットの修正でなんとか良い状態にする事が出来ています。

どれくらいまで弦高を下げられるのかやってみました。
ほとんどのギターで約1mmくらいが限界なんですが、中に非常に良いものが有って、それは1mm以下に設定可能でした。
しかし、音色やその他の事情から極端に低い弦高は考えものです。
指板のRとも関係してきます。

次回は個別の事情について考えていきます。

***********************************
その3
 *** チューンオマチックの場合 ***


 これは実験用に所有している、多分、韓国のUnSung製のギターです。
UnSungは自身のブランド「シルバー・スター」以外に多くのOEM製品(エピフォンブランドなど)を作っています。これもそのひとつだと思われます。
本当にこれがUnSungの ULP523だとすると、そのスペックは下記の通りです。

BODY : MAHOGANY/QUILTED TOP
NECK : HARD MAPLE,SET NECK
F/B : ROSE WOOD
SCALE : 24.7"
PICKUP : 2HB
CONTROL : 2V2T3T/SW 1JACK
BRIDGE : TUNE-O-MATIC
COLOR : HB
BINDING : ABALONE PEARL

un_sung

(画像クリックで拡大)

派手なレスポールもどき・・・といった感はありますが、基本的な作りがしっかりしているので、実験素材として最適です。

ネックおよびフレットの状態はたいへん良く、僅かな擦り合わせで満足できるものになっています。
弦高の調節はブリッジ部のサムスクリューで行います。写真は6弦側ですが、同じように1弦側も調整します。
un_sung_b

(画像クリックで拡大)
このギターでどこまで弦高を下げられるかというと、約0.8mmくらいです。指板のアールはかなり平らで、大体16インチぐらいですので、ハイポジションでのチョーキングでも、ビリ付きなどの問題は生じません。なかなか立派です。

しかし、ここまで下げてしまうとかえって引きづらく感じてしまいます。フレットがそれほど大きくないミディアムが打たれているという事も有って、指への弦の感じ方や引っかかり方がピンとこないのです。
それと、ピッチ関係はバッチリ合っているはずなのですが、なぜかコードのまとまりが悪く感じてしまうのです。押さえている指の力が微妙なところでばらついているのかもしれません。
音色はぺたぺたした感じで、ピッキングによるニュアンスの出方が平均化して、平板な印象になってしまいました。

そこで、音色と弾きやすさの双方を考えながら少しずつ弦高をあげていきます。サムスクリューで少し上げて、チューニングして弾いてみる・・という事の繰り返しです。

良い感じになったところで弦高を測ってみると、1弦で約1.0mm、6弦で約1.2mmでした。

他のギブソンレスポールなどのチューンオマチック搭載機で同様にやってみると、だいたい1.0mm~1.2mmの間で良い感じになります。僕の指ではこのあたりがちょうど良いようです。

使用弦は0.009のセット、0.010のセット、それらのヘビーボトムなど各種ですが、どの弦セットでも同じようなところに落ち着きますので、ゲージによる差は無いように思っています。

弦高が決まったらもう一度ブリッジ調整やピックアップ高さを確認しておきます。

                 (つづく)

注  弦高は第12フレット上で弦の下側との間隔を測っています。




*********************************
その4
*** フェンダー系の場合 ***

フェンダー系だからといって特別な事は無いのですが、注意点をいくつか。

いわゆるヴィンテージスペックの指板のR(7.25インチ)の場合はハイフレットでのチョーキング時のビリ付きが顕著になります。したがって極端に低い弦高にする事は出来ません。最近の少し大きめのRになったものと比較して若干高めにセットする必要が有ります。
ある資料によれば、フェンダー社の標準弦高は7.25の指板の場合は17フレットで測って5/64インチ(約2mm)です。1弦側と6弦側で別々の数値になっている資料も有ります。

しかし、カスタムショップ系の資料を見ると、同じく17フレットで測って、4/64インチ(約1.6mm)となっています。
実際にやってみて、このカスタムショップ系の数値が最適であるように思っています。12フレットで見て1.3~1.4mm程度です。弾きやすさ、音色、ビリ付きなどを考慮に入れて最もよい状態にすると大体このあたりに落ち着きます。

指板のRは最近のものは9.5インチのものが多いようです。この場合にはもう少し弦高を下げられます。

フェンダー社のマニュアルによれば、マイクロチルトつきのギターでは弦高の調整はそこでおこなえと書かれています。個々のブリッジサドルには触らずに、ネック角度を変更しろ--という事です。乱暴に思う方もいるかもしれませんが、僕の経験ではなかなか良いという印象です。弦ごとの微妙なバランスが変わらないのでちょっと嬉しいです。
各ブリッジサドルで高さ調整をしたときには、弦の曲がり方やあたり方が従来とは変わっていますから、種々の確認をおこなうには、その部分での弦のなじみを出さなければなりません。それを怠ると時間がたってからこんな筈ではなかったという事にもなりかねません。

(付記)

弦高調整というか、調整をおこなうときのネックの状態として「直線」という事を僕は再三書いています。これがすべての基本と思うからです。
しかし、状況によっては「直線状態での調整」後に、わずかに順ゾリにする事も有ります。複合的な要素が含まれますので「こういう時」と断定的にいう事は出来ないのですが、そういう事も有ると理解して下さい。

ではどれぐらい順ゾリにするかというと、僕の場合はほんの僅かです。
指板面のあり方として、ある一定のRで指板を作ると、指板の中心線と、ナット方面からの放射状の線では状態が異なる事はよく知られています。中心線上を直線状態にすると放射状の線上では僅かに逆ゾリ状態になります。

トラスロッドを僅かに緩めてこの放射状の線が直線状態であるようにすると中心線上では僅かに順ゾリ状態になります。指板のエッジが直線的である場合はこの状態です。

僕がおこなう順ゾリ状態への調整は、基本的に、この二つの状態の中間です。このことから順ゾリ量が微少である事を理解していただけるものと思います。

この調整をおこなった後には総合的にギターを再チェックするのはいうまでもありません。


             (この項 おわり)

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コメント

参考になる事ばかりですね。助かります。
質問があるのですが・・・
今まで何ともなかったのですが、4弦の4フレだけ
ビビリがあります。
多分、5フレにふれていると思うのですが・・・
なぜ1箇所だけ?
どのような調整がありますか?
ギターはレスポール・スタンダードです。

よくあります

RYUJIさま
こんにちは

一カ所だけビビる・・・よくあります。
まずネックの直線性を確認、弦高の確認。
正確な定規を当てて各フレットの並びを確認。
突出したフレットの前後関係をよくチェック
突出したフレットが浮いていないか確認。
もし浮いていればその処理。

あとはフレット上面の直線性を出すための工作など
(フレットすり合わせ・・部分的あるいは全面的に)

こんな流れです。
ではでは

ありがとうございます。
さっそくチェックします。

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