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Author:aleatorik
WEB版「ミュージシャンのための簡単なギター調整」
http://www.geocities.jp/egoperation/

DVD版「食卓でできるギター調整」
http://www.rittor-music.co.jp/hp/books/guitar2_data/06217304.html

も参考にして下さい。


07年09月「ベースプレート(パワープレート)についての考察」
07年10月「電源ケーブル(うなぎケーブル)についての考察」
07年11月「実戦的ブリッジ調整 別バージョン」
07年12月「ピックアップの極性を反転する」
08年 1月「HotCake勢揃い」
08年 2月「WahWah研究」

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HotCake勢揃い

あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。

さて手始めはHotCakeです。
HC


左からスタンダード、オールドサーキット、プロトタイプ、ブルー、3ノブです。
それぞれの回路を見てみると、
HCなか

このようになっていて詳細は分かりませんが、基本的には同一の回路の各部の常数をかえてバリエーションを作っているようです。
従ってそれぞれの歪み方や音色には、共通する「ホットケーキサウンド」とでも言うべきものが貫かれています。

次回は個々の機種についてリポートします。

           (つづく)

************************************
HotCake STD

ホットケーキ・スタンダードです。
なにゆえスタンダードなのかよく知りませんが、生産中期からの
製品でもっとも多く流通しているからかもしれません。
コントロールはDRIVEとLEVELそしてPRESENCEスイッチです。

音色はレンジが広く大変素直です。インプット系での色づけが
まったくと言ってよいほどなされていないのが特徴のひとつで
あるかもしれません。DRIVEをしぼりきってLEVELを合わせて
バイパス時と音色比較してみると、その透明さがよくわかります。

DRIVEを徐々に上げて歪ませていくとほぼ全帯域にわたって
穏やかにクリップしていきます。まさに良質のオーバードライブ
ということが出来ます。
ミニスイッチは音色の最高域を付け加えるPRESENCEですが、
以前にはミッドレンジをブーストするものや、常数が異なるもの
も作られていたようです。
残念ながら僕は詳細を知りませんが。

バイパスはいわゆるトゥルーバイパスではありません。
バイパス時にもバッファーがかんでいることになります。
一般にトゥルーバイパスが好まれているようですが、よく考え
ればバッファーは大変有効に使うことが出来ます。

気をつけなければならないのは、パッシブのハイインピーダンス
ピックアップが接続されることを前提に、入力回路の
インピーダンス等でサウンドを作っているエフェクターやアンプ
が次に接続されている場合で、当初の目論見とは異なっている
わけですから、期待する音が得られないことがあります。
ヴィンテージと呼ばれるものの中にはオーディオの回路をそのまま
流用しているものや、極端な入力インピーダンスのものなどが有る
ので、接続順をよく考えるほうがベターです。

たとえば「普通のワウ」のあとにファズフェイスをつなぐと、ワウ
が誤動作することがあります。これを回避するためのワウ組み込み
用のバッファー基板が売られています。
しかしこの場合はワウの誤動作はなくなりますが、ファズフェイス
の入力回路の特性は薄らいでしまうことになります。
トータルで期待通りになるのかどうか、なにを優先するか、
ちょっと難しいところです。
このような事態はアクティブの楽器でも同様におこり得ます。
アクティブの楽器に対するいわれなき非難は、
(僕はそう思っていますが)
使い方というか組み合わせかたへの配慮が足りないのが一因では
ないかと思っています。


つまり何と何をどう組み合わせるのか、どういう順番で接続する
のか、トータルでどういうシステムにしたいのか・・・
よーく考えなければなりません。

バッファー単体の製品が売られているぐらいですから、
バッファー自体の存在価値はおおいに有ります。
要は使い方だと思います。

僕はHOT CAKEのバイパスのバッファーを非常に便利に
使っています。何かの理由でシールドを非常に長くしたいとき
などには大変有効です。
またVOXのブライアン・メイ・アンプのように入力回路で
特有のサウンドを作っていると思われるもので、もう少し
「普通の」サウンドが欲しい時、バッファーを経由すると
良い結果が得られることが有ります。

いずれにしても、どれが正しくて良い使い方であるとか
ということはなくて、ギタリストがなにを求めているのかが
最重要です。それに合ったものが得られるのであれば、もし
仮にそれが一般的には間違いであるとされている場合でさえも、
そのギタリストにとっては絶対に正しい選択であると言える
と思います。

STDは典型的なオーバードライブサウンドでとても上品なの
ですが、やっている音楽によっては少しもの足りなく感じる
方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合には次に紹介するオールドサーキットを使用
されるほうが好結果を得られると思います。

                      (つづく)

**********************************
HotCake Old Circuit

オールド・サーキットです。
ボディにOld Circuitのラベルが貼ってありますが、
それ以外はSTDと外見上の違いはありません。
バイパスやコントロール類などSTDとまったく同一
です。
異なっているのは音の傾向で、STDに比較して
Oldのほうがよりシャープなエッジの効いた歪み方を
します。
僕は個人的にはこちらの傾向のほうが好みです。
パワーのあるギターではオーバードライブというよりも
むしろディストーション的なイメージで使えます。
これの前にもう一段ブースト系をつないで、いわゆる
FUZZ的なサウンドを目指す事も可能だと思います。


いろいろ試しているうちに面白い事を発見しました。
いままで「バイパス」と書いてきましたが、どうやら
そうではなく、たぶん「エフェクトOn」と「エフェクトOff」
の切り替えらしいのです。この違いを分かっていただける
でしょうか。
つまりHotCakeにおいては、特にバイパス用の回路を
用意しているわけではなく、エフェクト回路の動作点を
丸ごと移動させて、エフェクトのOn-Offを切り替える
(通過している経路はそのままでエフェクトが効く状態と
効かない状態を切り替える)
というようなしくみになっているようなのです。
ですからエフェクトOffのときでもLevelツマミを回して
みると、音が僅かながら変化するのが分かります。
おそらくGainやPresenceスイッチでもごく僅かに影響
すると思われます。
これらの影響はごくごく僅かなのでほとんど気がつかない
かもしれません。

Paulさんの発想にはいつも驚かされます。僕はたった今
この事実に想いいたるまで、このような切り替え方法は
考えてもみませんでした。回路に詳細にあたったわけではない
ので推理の段階ですけどね。

ただネットの情報によりますと、トゥルーバイパスの製品も
存在するようです。
スイッチ部は単純ではなく、フットスイッチと組み合わせて、
高価な小信号用リレーを使っていますから、多様な要求に
応えられる配慮がなされているのだと思われます。
この考えの集大成が、後日リポートする予定の「3ノブ」だと
言えます。

            (つづく)

******************************
HotCakeBlue & Prototype

HotCakeの低音を増強したブルーとそのプロトタイプです。
ブルーはオールドサーキットを基本にして、ベースに対応し、
ギターでもより低音を重視したい人のために作られた機種です。
プレゼンスコントロールがスイッチではなく連続可変のPOTに
なっています。
音色は基本的にオールドサーキットと似ていますが、微妙に
エッジのあり方が異なるように感じます。
低音域の増強具合は決してオーバーではなく、ギターで使っても
違和感がなく、むしろ僕にとっては好ましいものになっています。
普段のMIX仕事でも僕の音は「ローがたっぷり」と評されます
から、傾向として僕はロー好きなのかもしれません。
アマチュアバンド時代にはベースも弾いていましたから、その
辺りが影響しているのかもしれません。
HotCakeシリーズの中でもっとも好きな機種です。

ホットケーキシリーズでひとつ注意する事は裏蓋の取り付け
ねじです。
HCあな

(画像クリックで拡大)

このように取り付け用のねじ穴の一カ所が塗装をはがされて
います。この穴にねじを取り付ける事によって、裏蓋がアースに
落ちて、外来ノイズに対して有効なシールドになります。
ですからもしねじを紛失して本数が少なくなった時には、まず
一番にこの塗装をはがしたねじ穴にねじを取り付けるようにして
下さい。

銀色ケースのプロトタイプはブルーの企画段階で作られたもの
のようです。
配線にWEが使用されている事が特筆されます。生産品でも
一時期はWEモデルがあったようですが、作るのに手間がかかる
という事で最近は生産していないそうです。
音はWEのせいかどうか定かではありませんが、充実した
ミッドレンジが得られます。
もしWEの影響であるのなら、生産品のWEモデルを入手された方は
本当にラッキーだと思います。僕はこちらのプロトの方がより
好きです。

                    (つづく)

*********************************
HotCake勢揃い その5


HotCake3knob
最後にホットケーキ3ノブについて述べます。
先にも言った通りこの機種がホットケーキシリーズの集大成である事は間違いありません。コントロール類はブルーと同じくプレゼンスが連続可変のPOTになっていて、その他はDRIVEとLEVELという具合です。
特筆すべき点は、多様な要求に応えられるように、2個のジャンパーピンが備えられていて、ミュージシャンの好みで設定可能であることです。
ジャンパーピンは裏蓋をあけると基盤の上方の端に見る事が出来ます。
HCぴん

(画像クリックで拡大)
ピンをはずすのには特殊な道具は必要ありません。指につまんで注意深くまっすぐに引っ張れば取り外す事が出来ます。

HCぴん2

(画像クリックで拡大)
下の写真の向きで見て左側のピンはノーマルとブルースベリーの切り替えです。これはおそらくオールドサーキットとブルースベリー(STDからの発展型)の選択であると思われます。
右側のピンはGuitarとBassの切り替え。これはおそらくノーマルとXLF(ブルーで採用された低音増強)の切り替えです。

HCじゃんぱ

(画像クリックで拡大)
つまりこの3ノブでは今まで紹介してきた機種の音を、ミュージシャンの好みによって、かなりの程度に選択できるという事になります。
「かなりの程度に」というのは、単音色の機種と同等になる設定にしたとしても、まったく同じではないように思えるからです。言葉で言い表すのは困難なのですが、微妙に異なって聞こえます。
だからといって3ノブの音が駄目だと行っているわけではありません。各機種それぞれには個性があって、3ノブの各設定にもそれがあるという事です。単音色の機種(オールドサーキットやSTDなど)はそれぞれの音色での狙いが限定されている感じがしますが、3ノブでは広い用途に対応するために柔軟性を持たせているように思います。帯域がより広がっているような気がします。
ジャンパーピンを希望の位置にさせば対応する機種の音に非常に近くなります。この例ではオールドサーキットで低音増強、つまりブルーと同等のセッティングにしています。

HC N+B

(画像クリックで拡大)
このピンで注意する事は何度も差し替えていると接触不良になり易い事です。それほど機械的に強いパーツではありません。取り扱いは出来るだけ丁寧にして、接触部を汚さないようにして下さい。もし動作に不安が生じたら、無水アルコール等で洗浄したり、接点復活剤で接点を保護したりする事がおすすめです。もしピンをなくしたり、何らかの理由で不具合を起こしたりしたときには、このピンは特殊な事をやっているわけではなく単にショートピンですから、それなりの知識を持った方に相談して下さい。

最後にもう一度バイパスについて書きます。
バイパス時の音を完全トゥルーバイパスと比較すると、受け側の状況によって差が出たり出なかったりします。

例えば僕のマーシャルで比較すると両者の差は僅かです。トゥルーバイパスよりもホットケーキのバイパスの方が少しだけクリーン側によった(透明度が高い)ような感じがします。
{ ギブソンの直流抵抗が13.4キロオームのハムバッカーでためすと、ホットケーキのバイパスの方が高域が伸び、ミッドレンジのもたつき感が若干減少します。レンジが少し上側に向かって広がっているような印象です。}

まったく同じ接続方法でほかのあるアンプで試してみると、こちらの差はきわめて大きいです。このアンプは入力回路の状態でパッシブピックアップの音を作っているタイプだからです。バイパスのバッファーを通った状態ではこの音作りが生きないのです。このアンプはちょっと変わった音で定評があるのですが、バッファー経由だといたって素直な音の感じになります。パッシブピックアップが直接つながるトゥルーバイパスでその独特の音色が得られます。

またDTMでよくあるようなギター用ではないラインインプットに接続すると、これもまた大きな差が出ます。トゥルーバイパスでは受けのインピーダンスが低すぎるために高域のないくぐもった音色になります。バッファー経由のバイパスにするとその影響から逃れる事が出来ますから、自然なそのギター本来のサウンドを得る事が出来ます。

以上のように接続の仕方や組み合わせで音は様々に変化します。

何度も言っている事ですが、一般的な意味での正解はありません。ミュージシャンがなにを求めているのか、今どんな音が欲しいのか・・・
この事だけがその場面での正解を導き出すのです。各状態での音の変化を是非記憶して下さい。そして必要なときにそのノウハウを引き出すという事が、望む音を素早く正しく実現するための秘訣です。

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